デジタル技術と半導体技術の飛躍的な進歩により、世の中における製品やシステムはますます複雑化し、高度化、多機能化しています。その多くは、複数の技術分野にまたがり、大小さまざまなシステムを組み合わせて構成されています。
そのため、これからの技術者には、IT・OT(メカ、構造、電気電子、制御、ソフトウェアなど)の各技術分野を俯瞰的に理解し、技術的・機能的な切り分けを行う能力が求められます。また、詳細な設計検討や検証のためのIT・OTの技術的知見も必要です。「IT/OT共通」や「IT/OT融合」といったキーワードが重要になってきます。
そこで当社では、これらの開発基盤プロセスとして「システムズエンジニアリング」に注目し、研修体系の拡充を図っています。この開発プロセスに沿って設置されたコースにより、「ハードはソフトのことを(またはその逆)」「ITはOTのことを(またはその逆)」といった技術分野をまたぐ領域に関する課題を解決していきましょう。
この機会にぜひ、システムズエンジニアリング研修をご受講ください。
IT/OT、ハード/ソフトといった技術分野を問わず、将来は広い視野で技術とりまとめの役割を担いたい(もしくは担わせたい)、若手技術者の方におすすめします。
下図のように、開発プロセスに密接するように研修体系を整備中です。これら一連の研修コースの受講によって、実務において「システムズエンジニアリング」を主体的に実施するスキルを獲得できます。
コース
コード |
コース名
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日数
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IOV033 |
システムズエンジニアリング体験‒間違いのない設計課題洗い出しと設計変更‒ 主として設計変更時の不具合リスク低減を目的に、要求仕様の整理~設計検討~設計変更まで、一連のシステムズエンジニアリングのプロセスに沿って、ツールを用いて体験します。 |
1日 |
IOV034 |
システムズエンジニアリングの勘所‒つなぎ(IF)と変化点‒ システム設計視点では、各技術分野をいかにうまくつなぐか(IF設計)が求められます。設計変更時には、いかにうまく現行設計と変更設計とをつなぐか(変化点)が求められます。「つなぎ(IF)」「変化点」といった設計の勘所に着目し、例題を用いながら理解とスキル修得を進めます。 |
1日 |
IOV032 |
システムズエンジニアリング領域における「セーフティ」と「セキュリティ」の実現 上流工程からの安全性の作り込みにおける、考慮すべき検討内容全般についての講義だけでなく、主として製品やシステムの安全性(Safety)検討面を中心とした演習を行います。 |
1日 |
ITV018 |
![]() システムや製品の実現においては、求められる要件を実現するためのシステムアーキテクチャ設計が重要です。ここでは、システムの論理/物理の各アーキテクチャ検討について、その違い、検討すべきこと、検討方法について解説し、MBSE実践における良いアーキテクチャづくりをめざします。 |
1日 |
ITV020 |
![]() 「システムズエンジニアリング」の流れに沿って、技術者の原価意識に必要な要素、特に開発上流の要求分析や構想段階における、「原価の可視化」や「原価見積」について、演習等を通じて解説します。またコストマネジメント推進方法、開発着手判断・受注可否判断などの意思決定の高度化、コストマネジメント実現のためのデータマネジメントについても解説します。 |
1日 |
IOV030 |
開発のムダを減らすモデルベースシステムズエンジニアリング実践‒IT/OT融合時代のモデルベースアプローチ‒ 複雑・高度・多機能化したシステムや製品での、開発手戻り低減化を目的に、SysMLのモデルを作成しながら、システムズエンジニアリングやMBSEを理解します。このコースでは導入支援をしているコンサルタントを講師に招き、講義と演習を通じて、システムズエンジニアリングやMBSEについて学びます。 |
1日 |
IOV035 |
スキルアップをめざすエンジニアのためのレビュー力向上ポイント IT/OT系に関わらず、各プロセスにおけるレビューワーの本来あるべき姿について再確認をするコースです。そのための基本的なスキルを、多くの演習を通じて身につけることを目標としています。 |
2日 |