Page 3/3
変わり続けるもの―時代に即した研修内容
日立総合経営研修所は、経営者学校としてビジネスの成長をもたらすリーダーと組織を開発し、サポートすることをねらいに、基礎知識・スキルの強化のみならずリーダーシップの獲得を目的とした研修機会を提供し続けています。設立当時から現在に至るまで、マネージャーを対象とした経営研修を中心に提供し続けていますが、その内容や形態は、世の中の動向や日立グループがめざす方向により、変わり続けています。
経営研修の確立(1960年代~1970年代半ば)
幹部研修の様子
日立総合経営研修所の設立時に始まったのがAMP(Advanced Management
Program、略称:アンプ)と呼ばれる幹部研修です。1970年まで50回開催され、多数の工場長、部長が受講しました。
課長研修は、1963年から本格的に提供し始め、1967年にはグループ会社の部課長研修もスタートしています。日立製作所社員向けの研修は後に、グループ会社社員向けの研修へと対象が広がり、さらに合同研修へと発展していきました。
設立当初の研修の使命は、日立の経営理念・経営思想や、グループ内の貴重なノウハウを伝承・交換し、一体感を強化することでした。その後、1970年には、日立製作所3代目社長の駒井健一郎の方針により教育制度が見直されました。高度経済成長期という、急激な変化と創造の時代に合わせて、大幅なカリキュラム改訂を実施。職位による研修の体系が整備されていったのです。
研修分野の拡大(1970年代半ば~2000年代初め)
1975年より、目的別研修、調達職能研修を本格的にスタートしました。時代の流れや、技術・法律の変化、グローバル化の進展により研修分野も拡大を続け、数多くの新しい研修がリリースされていくとともに、経営研修もその内容を変えていきました。2000年には日立に経営幹部候補選抜制度ができたことへ対応するため、選抜研修体系を構築しています。
変化への対応、グローバルリーダーの育成(2000年代初め~現在)
ハーバード大学ビジネススクールの教授
による研修の様子
グローバルリーダー育成の視点から、世界各地の教育機関と提携を進め、さまざまな研修を提供しています。2005年にはペンシルベニア大学ウォートン校と提携し、経営幹部候補向け国際研修プログラムを開講。2008年には、ハーバード大学ビジネススクールの教授陣を招聘し研修を開講しています。2011年には、経営研修もグローバル化に対応した新たな内容に改訂し、提供を行っています。
また、経営環境の変化へ柔軟に対応し、タイムリーな情報を提供するため、2000年には第1回オープンデイをスタートしています。このオープンデイとは、日立グループ全社員を対象とした1日の学びの場として、多くの講師に登壇いただき、講演やワークショップをご提供するものです。現在に至るまで年に1回開催されており、2005年からは、会場を東京ビッグサイト(東京国際展示場、東京都江東区有明)に移し、多くの方々にお集まりいただく大イベントに成長しています。
日立総合経営研修所では、その設立当初から現在に至るまで経営研修を中心にさまざまな研修を提供し続けてきました。これからも世の中の動向や日立グループがめざす方向を見据え、変わり続けていきます。