今、あらゆる産業において、AI×データ、IoTの活用などにより、新たなビジネスやサービスが立ち上がり、事業構造の変革が起こっています。こうした変革は、デジタルトランスフォーメーション( DX )と呼ばれ、どの企業においても重点経営課題として議論されています。DXは過去に起きた技術トレンドとは異なり、ICTを活用した新たな社会であるSociety5.0を実現するための手段として注目されています。
一般社団法人 日本経済団体連合会(以下 経団連)が発表した資料「Society5.0 概要(※1)」には、「デジタル革新と多様な人々の想像・創造力の融合によって、社会の課題を解決し、価値を創造する社会」と定義されています。
(※1)経団連「Society5.0 概要」http://www.keidanren.or.jp/policy/2018/095_gaiyo.pdf
多くの企業においてDXは、実証実験段階から実行段階へ移行しつつあります。DXには、「現場視点でビジネスを考える」、「利用者にとってのデータによる価値を考える」、「価値を生み出すデータを集約する」の三つの視点が重要です。
DXを推進する現場やソリューションを提供する組織など、DXへの関わり方によって、重視するスキルが異なります。
当社では、日立グループ内の多くの有識者と連携し、各社がこれまで蓄えてきた知見と、連携を通じて得られた現場の取り組み、ノウハウを融合して、DX研修体系として継続的に整備し提供しています。
(※2)OT:Operational Technology
DXを推進する会社・組織が取り扱う課題はさまざまで、時間・空間を含めた異なるレイヤーで分解・構成できます。
また、デジタル時代に合った個人・組織に変容させることも同時に必要となります。
(※3)LTV:Life Time Value(顧客生涯価値)
いずれの課題に取り組む場合でも、取り扱う課題をデータで解いて、エコシステムを作りたいと想像することから始まります。その上で、業務、サービスなど、ビジネス(事業)としてどういう形になるか周囲の共感を得るような絵(ビッグピクチャ)を描き、データの利活用やデータ分析で解くビジネス課題として定義していきます。ある程度企画がまとまると、データの利活用やデータ分析に必要なデジタルデータを取得する、実際に分析、モデル化し、業務プロセスを変え、業務にモデルを組み込んでいくことで、DX は推進されます。
当社では、DXに必要な技術要素を整理・分類・体系化しています。また、こうしたDXの考え方に沿って、必要な人財の育成・拡充をめざしています。
また、コースを3つのレベルにマッピングしています。レベル定義は次のとおりです。