2018年6月20日
最近、急速にAIが注目されるようになったきっかけは、英国ディープマインド社が開発した「アルファ碁」が2017年、世界トップクラスのプロ棋士を破ったことです。囲碁は、天文学的な数の打ち手があるゲームなので、AIが人間に勝利するのはまだまだ先のことと思われていました。ところがこのニュースで、現実社会でのAIの利用の期待が一気に高まったのです
AIとはおおよそ「人間の脳が行っている知的な作業をコンピューターで模倣したソフトウェアやシステムで、人間の使う自然言語を理解したり、論理的な推論を行ったり、経験から学習したりするコンピュータープログラムなどのこと」とされています。
AI は今や第3次ブーム。AI自ら学習しルールを見出す「ディープラーニング(深層学習)」※と画像認識※牽引しています。
AIが得意なのは、人間が教え込んだ膨大で広範囲の知識やデータから最も適した答えを導き出すことや、与えられた内容を学習し続け、成功への近道を教えてくれることです。ロボットにつなげば、作業もうまくなります。テニスならサーブやレシーブ、相手が打ち返す位置を予測することも上達します。しかし、複雑な運動の組み合わせを人間並みにこなし、試合に勝つまでには至っていません。
AI=学習・精進し、疲れずに活動し続ける後輩、と考えると仕事を教える側のあなたが、活用の鍵を見つける可能性があります。
経理事務のアウトソーシングを受ける会社では、伝票の確認業務をAIに任せ、業務の効率化、処理スピードアップ、省力化を実現しています。
AIが担当するのは、申請書類(モノやサービスを売ったり買ったりする際の決裁のための書類)と、その証憑書類(見積書、請求書、領収書の原本)との突合せ確認や、銀行口座の入金引当や出金処理データづくりです。現在の処理精度は80%程度まで達しており、AIでは判断できない残り20%を人間が担当しています。AIであれば適性でない申請パターン、処理ミス、間違えやすい申請者や取引先など、色々な組み合わせを自ら学習し、その結果を生かせるのでミスや不正の未然防止に役立ちます。
「○○さんの接待伝票は認められません」など、AIに言われる日が近いのかもしれません。